初期のややアカデミック的なところから順番に観ていったが、エナメル(油絵具?)を全身に塗ってのパフォーマーは恐ろし過ぎるが、それだけ迫力はある。
20歳代の骨のオブジェは、ドイツでの生活から発想を得たものかと思うが、気持ち悪さみたいなものはあるが、豊かな才能の萌芽みたいなものを感じられる。
展示室に作者の生い立ちや作品紹介のインタビュー(ドキュメンタリー)みたいなビデオが15分ほどあってじっくり観ていたが、天才肌だと感じた。
現代美術でも、構図や技巧、知能、知識など頭で逡巡しながら描かれた作品があるが、どうしてもそれが吉にも凶にも出て、観ていてしんどい時・感心はするが感動しない時がある。塩田千春の作品にはそれが無い、気の向くままに創作しているが、伸び伸びしていてコスモポリタン(日本の風土を感じさせない)なイメージが強いので、海外にも受け入れやすいのではないかと思う。
最近の作者が癌にかかってからの、人体や内臓(がん細胞?)のオブジェなどを多数作っているが、「癌にうなされた夜の夢」のイメージの造形物は死神と思わせるほど不気味なものだが、そういったものがサラッと創れるのが単純にすごいなと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。