2020年9月24日木曜日

国立国際美術館「ヤン・ヴォ―」展

 


連休を利用して、国立国際美術館の「ヤン・ヴォ―」展を観に行った。

いわゆる現代美術を観るのが好きで、自分がどのように反応(感動?)するのかが楽しみだった。

どこかで、美術館が紹介している写真を数枚を見て、これは面白そうだと思い行ってみた。

予備知識無しで観た最初の感想は、透明な清々しい空気感と、どこかでこの作品群に感動するという事と、裸の王様の寓話と紙一重の感じがした。

普通の展覧会では、壁面に作家の経歴や年代ごとに作品を並べたり、作品名や制作年代、使った材料などは書かれているが、今回はそれが一切なく、入り口でもらったパンフには小さな文字で色々由来が書かれていたが、場内は照明が暗く老眼のため何も読めず、館内を出てベンチに座ってパンフに眼を通したら色々な事が分かってきた(図録や絵葉書などの物販販売なども無かった)。

観る側にとっては予備知識はまあ無くても良いかなと思うが、展示用の壁面が所々白い壁紙で無しに、ベニヤと角材、電線などが出ている箇所が幾つかあり、美術館の監視員の方に、「これも作品ですか?」と聞いたところ、「作品を後ろから照明を当てる装置です」との事だった。

後で、ネットで作家の経歴や作品を読んでみると、自分で作ったものではなく、色々なモノを寄せ集めてコーディネートしているとの事だった。

イサムノグチの和紙の照明器具、紀元前のギリシャ?ローマ?の彫刻に
陶器の金継ぎのような技法を用いている。
椅子の脚の部分と、背もたれや座面のクッションに使われていた嵩のあるフェルトが別々の場所に展示されていた。フェルトは、綺麗に黄金比を用いて展示されていたが、単なるオブジェだと思っていたが、ヴェトナム戦争に最初に介入した、ケネディ大統領の執務室の椅子を分解したものだと、会場を出てから分かった。一つ上の階で行われていた「コレクション1:越境する線描」を帰りに観たが、作品1つずつは、「なるほど・・・」と感じていたが、その後で「ヤン・ヴォ―」展の自然な強引さに気づかされた。まあ面白かったと言える。

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