2021年5月8日土曜日

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

去年、関西でも封切館が幾つかあったのだが、コロナ禍の影響でイマイチ映画館に行く気になれない内に、上映が終わってしまった。 アマゾンプライムで有料配信していたので、思わず観てしまう。 三島由紀夫はとても好きな作家で、小説も面白いが(豊穣の海も一気に読んだが、最後まで読んで寒々した気持ちになり、三島が自決を決意した心情が分かった) 随筆や対談も面白いものが有った。今回の映画は「尚武のこころ」や「源泉の感情」のような68~70年頃の対談集の映像化のような気がする。 日本語が難解な哲学的な解釈のされ方で討論されていくが、観ていて知的なスリリングさは有るが、話に所々ついていけないというのもある。いわゆる60年代後半の論客の特徴なのだろうけど、例えば討論に使われていた「机」についての哲学的な解釈を述べて話を発展させていたが、三島と全共闘が同じ解釈をしないと話が成り立たないが、実際の議論はどんなだったろう。 討論風景をメインに、当時参加していた学生(ほとんどが存命中)をインタビュー出演させたり、文芸評論家に議論の解釈をさせているが、討論の全貌が分かりにくかった。「美と共同体と東大闘争」という本を読んだ方が良いかも知れない。 三島の「からっ風野郎」や「人斬り」を観たが、役者としては上手いとは言えないが、討論のやり方や話術はエンターテイメントだと思う。
https://gaga.ne.jp/mishimatodai/

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